永遠の【仮】〜勇氣凛々海の色〜

水中に目覚めた、水どう好きな道産子の日常。

トラとウマの話

小学生の時、友達が通っているという理由でスイミングクラブに入っていました。

運動神経はお母さんのお腹に忘れてきた…とまで言われるほど、なんとも残念なわけですが、ほとんどのスポーツで要求される瞬発力とか俊敏さが欠けているのは確かなれど、柔軟性やバランス、リズム感などはそこそこ。

運動神経の方向が少々ハズレぎみなだけで忘れてきたわけではない…と、職場のスタッフさんに認定されて、ちょっと浮かれぎみの今日この頃、皆様、如何お過ごしでしょうか。

スイミングクラブでも後ろから数えた方が早い、できなさっぷりを発揮していましたが、継続は力なり。

とりあえず、50メートルは遅いなりに泳げるようになり、クイックターンもできてました。

飛び込んでプール底ギリギリを真っ直ぐ進んでいく感覚や、クイックターンして蹴り出した瞬間などは快感だった記憶があります。

そのスイミングクラブに転校によって通えなくなりはしましたが、転校先では水泳の授業があり、プールがありました。


夏休みなどは原則自由に使えるプールで、小学生のみならず大人も泳ぎに来ます。


そんな中、6年生の夏休みにクラスメイトからお誘いされて、プールへ。

この頃のワタシは、いわゆるいじめられっ子だったのですが、クラスのボス的女子と他2人の女子からプールへ誘われて喜び勇んで出かけました。

そこで誰が一番長く潜っていられるか…という競争をすることになり、最後のチャレンジャーとして潜りました。

しばらくして、ちょっともう限界かな…と浮上しようとしたその時、誰かの足がワタシの頭を踏みつけました。

一気に呼気が泡になり、何が起きたかわからず、「もう無理だよ」という合図のつもりで、その足をタップしましたが水辺遠く笑い声のような奇声のようなが聞こえるだけ。

ガボガボ状態で、足をどけようとするも、その脚力の方が強すぎてどうにも。

恐怖を感じて更にタップするも変わらず、いじめられっ子のワタシがなぜ誘われたかを察すると同時に気が遠くなる感覚がやってきました。

子どもなりに、「死ぬのかな?」と。

頭を踏みつけている足に爪を立てた時、やっと足がゆるみました。

その隙に水面へ上がろうとしたら、足の持ち主とは別の手が頭を押さえつけてきました。

「かっちゃいた!!(引っ掻いた)」と聞こえ、頭を押さえつけてくる腕を払いのけ、それを叩ききるようにして、プール縁を掴み、咳き込み。

頭が激しく痛み、涙が出ました。

その様子にやっと事の次第に気づいたのか、取り繕うように「えー!ちょっと大げさじゃない?!」と誰かが言いました。

反論することも、非道を訴えることもできませんでした。

とにかく苦しくて、それから解放されたことの安堵感とかでグチャグチャになって、何も言わずにその場を離れました。


そして、2学期以降、プールの授業はなかったはずで、中学高校共に水泳はなく、その出来事自体遠くなっていった…はずでした。

実際、そのプールへお誘いしてくれた同級生の事はあまり覚えていなくて、どちらかというと無邪気な悪意の怖さとか、水死を実感したこととかの方が鮮烈でした。

とはいえ、それだって小学生の時ですから、そんなことすっかり忘れて今から2年ほど前の夏に海水浴へ。

その時は、コンタクト使用なのに水中メガネを持参しなかったということで浮き輪プカリで終わり。

そして翌年、学習して水中メガネを装着しての海水浴。

そこで、顔を水につけることができなくなっていると気づきました。

あれれ?なんで?と、何度かトライするも得体の知れない恐怖心が先走ってできず。

去年とほぼ変わらないパターンの浮き輪でパシャパシャして終了。


帰宅して、お風呂で顔をつけてみようとして、やっぱりできず、お鼻つまんでなら潜れるけど、その先ができないことに改めて愕然。

そして、考えているうちに、やっと小学生の夏休みの出来事を反芻。

え?うそ?まさかの??あれが?!

みたいな。

すっかり忘れていたつもりだったのに、顔を水につけようとすると息が荒れて、やっぱりできない。

顔を洗うとかは何も問題なかったので、自覚のなかったトラウマというやつに、ただただビックリ。

なんてこったい!!


これが、ダイビング講習でのマスク脱着及びマスク内水没への大きな壁になりました。

水を吸い込み、噎せまくった記憶が鮮明に浮かんで、マスクを外して顔を水に晒すことがなかなかできず。


講習は何とかクリアしたものの、苦手であることは続いていたので、お風呂で潜水してみたり、マスク脱着を試みたり、色々試して、今は割と平気です。

「余裕ッスよ!」とまではいかないまでも、マスクを外すことにものすごい勇気を稼働したり時間をかけなくてもできるようになりました。

マスクが曇ったり、鼻がかゆくなったりしたら、躊躇なく外すでしょう。

今となっては、あの踏みつけたり押さえつけたりしていた彼女達に感謝したいような感情もあります。

克服という体験ができたので。

そして、そんなトラウマ抱えてたくせに、今は海辺に住みたいとか考えているんですから人生なんて、わからないものです。

うふふのふ。